それからずっと時代は降りますが、11世紀には庶民派芸で人気の田楽のなかからプロの芸人が登場しました。それまで農業などとの兼業だった芸人が、田楽を専門で演じるようになったのです。


 そのプロは「座」という集団を作るようになりました。今でいう吉本興業のような芸能プロダクションに当たりますが、現在の能の世界でいうと「流派」の最も古い形態でもあります。そして、13世紀頃には座は全国区へと広がりました。
 その勢いは近年の吉本興業も顔負けといったところです。
 この頃、猿楽の人気も衰えていませんでした。ただ、芸風はしだいに滑稽なものから、真面目な歌や舞を主体とした芸風へと変化していきました。時代として1300年頃の鎌倉時代ですが、この芸風の変化が現在の能へとつながっていきます。


[参照年表]平安〜南北朝